ブログに他にも書きたいことはありますが、ニュース等でご存知のように、またガザ攻撃が始まってしまいました。ここ数日で、パレスチナ人19人(子ども6人と妊娠中の女性を含む)、イスラエル人3人が殺され、ガザ地区のパレスチナ人には多数の怪我人も出ています。
軍事攻撃がないときでも、イスラエルの占領による苦しみは常にあるわけですが、家族を突然失う悲しみ、避難を余儀なくされること、いまその辛さをより切実に感じます。
マアン(主にイスラエル内、エルサレムのパレスチナ人労働者のための独立労組。近年は、ヨルダン渓谷のイスラエルの工場で働くパレスチナ人やイスラエル内で働く外国人労働者も支援しています)から以下の呼びかけが届きました。
分析等、全てに共感しているわけではありませんが、ネタニヤフ政権の勝手な事情(選挙のために人が殺されていい訳がありません!)の参考に翻訳しました。また、マアンはガザ地区のハマス政権に辛口ですが、ヨルダン川西岸地区のファタハ政権も支持しているわけではありません。急ぎのため(英語力の問題ももちろん)粗い訳で失礼します。→
原文
ストップ ガザ攻撃!
独立労組マアンは、ガザ攻撃(戦争)の終了、イスラエルの占領の終了、1967年の境界線に基づいた2国家解決案を求めます。
2012年11月14日に始まったガザ地区に対するイスラエルの軍事作戦は、4年間を無駄にした右派であるネタニヤフ政権の結果です。ネタニヤフ政権は、ヨルダン川西岸地区と東エルサレムからの撤退について、パレスチナ人と協議することを、頑固に拒否してきました。そして、パレスチナの土地への入植地の拡大を続け、入植地でファシスト・ギャングが強大化するのを見逃して来ました。
和平交渉(ピース・プロセス)は深い昏睡状態にあり、イスラエルは何一つ解決できない暴力の期間に入ってしまっています。イスラエルの指導者たちは、南部の市民を守ると宣言していますが、みなが知っているように、それは、実のところ、一時的な停戦を意味するに過ぎません。イスラエルのもくろみは、ガザ地区とヨルダン川西岸地区とを切り離した状態にしておいて、いかなる解決の見通しも不可能にしつつ、事実上西岸地区をイスラエル側に併合することです。ハマスが、自らの管理下にガザを起き続けるためにこの切り離しに合意しているという意味で、それはネタニヤフが受け入れられるパートナーということになります。この戦争(ガザ攻撃)で人々は恐怖に陥り、ハマスはイスラエルに都合のいい窮地へと追い込まれます。
さらに。ネタニヤフ政権は、この戦争を隠れ蓑に、通常のイスラエルの社会的ニーズから人々の目をそらさせようとしています。特に、20人の金持ちに国家資産を売って以来、いっそう厳しさを増しているイスラエル南部のニーズをゆがめています。
テルアビブの一角に立つと、ビバリーヒルズにいるように感じるかもしれません。しかし、今日、(南部の)ネゲブ砂漠のアラブの町、ユダヤの町では、貧困、失業、公的サービスの削減を見て取ることができます。ネタニヤフ政権が苛酷な緊縮財政プログラムを押し進めていることは周知の事実です。今度の選挙で票を失うことを恐れ、(選挙の)政治課題を一転させることをもくろみ、不必要な戦争を始めました。既に、数十人の死者が出ていますが、まだ続いています。
ユダヤ人労働者とアラブ人労働者が平等につながっている独立労組である私たちは、真の階級の敵を利する、この流血の戦争に無関心ではいられません。私たちは、今日、パレスチナの同胞たち、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の労働者や貧しい人々と共にあります。彼らが、もっとも重く戦争の対価を支払っているのです。
私たちは、イスラエルの右派政権とガザ地区のハマス政権だけがこの戦争の利益を受け取っていると知っています。両者とも交渉を拒否しています。過激主義が支持されている中で、1967年境界線の両側で(イスラエルでもパレスチナでも)労働者たちは苦しんでいます。
私たちは、これまでずっと、労働運動の中で、パレスチナ人の同胞、そしてイスラエル人の労働者の側に立ち、戦争に反対してきました。私たちは、国際的な労働運度に以下のことを呼びかけます。ガザ攻撃を止めるように先頭に立って要求して行くこと。イスラエルの占領に反対する、しっかりとした立場を取ること。エルサレムを首都としたパレスチナの独立国家の確立に基づいた平和的解決を進めるように要求すること。金を無駄遣いするだけの戦争をやめて、これらの要求が満たされたときに初めて、きちんとした仕事、教育、健康を提供できる二つ国家をつくることが可能になります。
2012年11月16日