2011/03/25(金) 15:41|震災

福島原発のこと

  地震だけだったら、こんな複雑な気持ちにならなかったのに。みんなで助け合って一緒に復興を目指すはずだったのに。

 関東で水道水の放射能汚染が問題になっています。空気中の放射線測定値が東京よりずっと高い宮城県の水道水は?? 計っていないのです、、、。地震で検査施設が壊れたと言っています。本当に壊れたのが理由なら2週間も経ってるのに怠慢だし、数値が高くて発表できないだけでは?と疑いも捨てきれません。まさか、とは思うのですが。
 水道水を料理に使おうかどうしようか、悩んでいます。実際には、ペットボトルの水が手に入ったときは使い(たまたま見つけたら買い、探して並んで買ったりはしていません)、そうでないときは水道水を使うという中途半端なことをしています。大人である自分が買っていいものか。外に出るたびカッパを着たり服を着替えたりするのも、50歩100歩のような気がしてやったりやらなかったり。そもそも、そんなに気にするなら遠くに行けばいい。仙台にいると決めたのだから覚悟を決めればいいのに。矛盾した気持ちでぐちゃぐちゃです。外に出るたび、料理のたびに悩んで決断することに疲れても来ました。

 避難するか、避難しないか。どちらの選択をした人も苦しんでいます。
 私自身は、高い数値が出ている福島県の一部はもちろんのこと、福島原発から95kmの仙台とそれより高い数値の出ている宮城県南の人たちは、避難できる人は避難した方がいい値が既に出ていると思っています。本当はみんなが遠くに逃げられるならそうした方がいい。子どもがいてもいなくても。
 でも、家族がいたり、仕事があったり、動けない人も多い。子どもがいるから避難した、でも自分たちだけ逃げたという罪悪感を持っている人たちがいます。子どもがいるけれど避難できないことに不安を持っている人たちもいます。正解なんてないし、罪悪感なんて持つ必要がないのだけれど。理屈はわかっても気持ちはわりきれないのでしょう。
 私は、夫に託して子ども(7歳)を関西に避難させ、自分は仙台に残るという選択をしました。仙台でやることがあります。育児を放棄し、避難するという罪悪感を逃れるずるい選択です。でも私にはこれしか考えられませんでした。

 原発のことがなくても、小さな子どものいる人は避難した方がいいと思いました。まず物資が不足しているから。避難できる人が被災地から出れば、その分他の人に食料が回ります。また、小さい子どもがいると避難所暮らしも大変だし、食糧を手に入れるため長時間並ぶのも無理。ライフラインの復旧は遅い(遅いのは被害がひどく範囲が広いためで、現場の技術者の皆さんは頑張ってくださっています)。地震直後の仙台から避難する唯一の交通手段であった山形行きのバスに乗るには、寒さの中何時間も並ばなければならず子連れには無理。さらに、子どもがいれば支援にも動きにくい。一時的にでも仙台を離れた方がいいと思いました。
 でも、交通は限られているし、ガソリンはない。仙台やその近郊から避難したくても出る方法がなくあきらめている人たちがいました。だから、小さな子どものいる家族を中心に声をかけ、仙台から山形経由で新潟に行くバスをチャーターして乗ってもらいました。新潟からは飛行機も電車も通常通りに動いているのでどこにでも行けます。関西で夫と友人たちがカンパを集めて、17日、18日、19日で計5台のバスがチャーターできました。関西では避難した方の受け入れもして頂いています。私は実家のある新潟でバスを待ち、その後の交通や宿泊の案内をしました(友人と両親がサポートを手伝ってくれました。ありがとう!)。その後、交通網が復活したのでこの活動は終わりにし、私も新潟から仙台に戻りました。
 でも。この活動は家族に悩みももたらしました。バスに乗るか乗らないか、多くの方が悩みに悩みました。電話で泣き出してしまった方も複数いらっしゃいました。迷いに迷ってバスに乗った人、乗らなかった人は半々くらいでしょうか。年配の両親を置いていけない、そう言った人も多くいます(ご両親も一緒にどうぞ、と言いましたが、住み慣れた土地を離れる年配の方はいませんでした)。仙台を動けない人も多いのに、チャーターしたバスの案内をすること自体、避難できない人たちを傷つけるのではとも思いました。実際、不安を与えた面も否定できないでしょう。でも、避難したくてもできない人たちがいた以上、やらないという選択肢もありませんでした。カンパをして頂いた皆さんに大変感謝しています。

 福島市などはもう避難地域にするべきでしょう。そう政府に申し入れをしている人たちもいます。避難するかしないか悩み苦しむ人を減らすためにも、政府の定める避難地域をもっと広げてほしいと思っています。

 私は、原発にも再処理工場にも反対していきました。自分ではなかなか動けませんでしたが、多くの友人たちが、原発・再処理工場のない社会を目指してがんばって活動してきました。こんなことになって悔しくてたまりません。

 そして。仙台あたりでは、まだまだ安否の確認や生活物資の確保が大変で、放射能の心配どころではない人がほとんどなのが現実です。この記事もアップするか悩みましたが、現状をお伝えしようと書きました。

追記1:
 夕方のニュースで、今日25日から宮城県でも水道水と一部の野菜の放射線測定を始めたと言っていました。

追記2:
 ハイロアクション福島原発40年実行委員会は、2011年3月26日〜2012年3月26日までの1年間を「ハイロ(廃炉)アクション年」にしようという呼びかけに集まった福島県内各地の有志により、2010年11月23日に結成されました。2011年3月26・27日にいわきでオープニングイベントが行われる予定で、私も賛同していました。
この記事のURL:http://himar-diary.jugem.jp/?eid=7


2011/03/24(木) 19:44|震災

パレスチナからの電話

  日本の多くの皆様からもご心配の連絡を頂きましたが、その前に、パレスチナ地域からたくさんの電話がきました。
 3月12日夕方。まだ、固定電話がつながらず、私のPHSからも誰にもかけられず。仙台市内、東北地域の誰とも電話連絡がつかない段階でした。そこに、「地震直後から、ずっと電話していたよ。やっとつながった!」とナーブルスの石けん工場のマジュタバさんから電話が来たのです。国際電話の回線はすいていたのか、優先されていたのか(その後、中国の友人からも電話が来ました)。翌日になると、「ガリラヤのシンディアナ」のハダスさん、サーミヤさん、ロニットさんと次々に電話がかかってきました。心配は嬉しかったのですが、電気が復旧する前でありPHSの充電が十分でなかったので、その後はいったん電話は控えてもらいました。
 電気やネット回線が復旧すると、今度は、「支援したい」と「ガリラヤのシンディアナ」などから連絡がありました。シンディアナのオリーブ農家のアベッドさん、ムギーラさん、事務所兼倉庫で働くスベトラナさんやトゥージャーンさん、みんなが気にしてくれているとのこと。パレスチナの厳しい状況は変わらないのだから、私たちのことより自分たちの活動に専念して!とも思うのですが、嬉しい心遣いです。「ヨルダン渓谷ソリダリティー」からもメッセージを頂きました。私は、電気・下水・ガスが止まってるとき、ヨルダン渓谷地域やイスラエル内のアラブ・パレスチナ非公認村の生活を思い起こしていました。一時的に不便だということと、それが日常的であるということは全く違うとは思いますが。
 パレスチナにかかわる他の日本のNGOにも、パレスチナから多くの心配と応援の電話やメールが来たそうです。
 
この記事のURL:http://himar-diary.jugem.jp/?eid=6


2011/03/24(木) 14:02|震災

お礼

  このたびは、ご心配とあたたかい励ましの言葉をたくさん頂きました。本当にありがとうございます。メールにひとつひとつお返事できない状況ですので、ブログを開設しました。
 パレスチナ・オリーブは、スタッフも商品も無事です(私の自宅も、スタッフの自宅も、家の中はぐちゃぐちゃとなり壊れたものも多くありますが)。
 地震から2週間が経ちますが、仙台では、食糧を含む物資やガソリンが不足の状態が続き、場所にもよりますが、ガスや水道、下水、電車などの交通網が一部しか復旧していない状況です。道路や住宅(とくにマンションなど)の多くにひびが入るなど建物も痛んでいます。
 しかし、地震・津波・原発事故のトリプル災害のいずれからも被害を受けながら、「他の地域よりはまし、、、」と我慢してしまっている状況にあります。仙台という土地柄、実家が宮城や岩手の沿岸部という方も多く、仙台にいる多くの方が、親戚・知人の誰かを亡くしてしまっているという悲しみも抱えています。その中で、被災者であり支援者でありという立場で、気持ちにストレスを抱えながらも、知人・友人たちが走り回って活動しています。私も、私ができることを少しですがやっています(おいおい、書いていく予定です)。
 まだまだ日常生活には戻る見通しがありませんが、それでも、少しずつ、パレスチナ・オリーブの仕事も再開していく予定です。
 怒濤の2週間のこと、パレスチナ・オリーブのこと、仙台のこと、少しずつ、発信していきたいと思っています。今後とも、よろしくお願いいたします。

追伸:写真は、ナーブルス(パレスチナ・ヨルダン川西岸地区)のロバさんです。
この記事のURL:http://himar-diary.jugem.jp/?eid=5



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